公開日 2026/06/30
【医師監修】タミータイムはいつから?うつ伏せ遊びのやり方や目安時間、注意点を解説

目次
この記事の監修者

清益 功浩 先生
小児科医。京都大学医学部卒業後、日本赤十字社和歌山医療センター、京都医療センター、大阪府済生会中津病院小児科などに従事。
多数の論文、学会発表を行いながら、診察室外で多くの方に正確な医療情報を届けたいと、本を出版、総合情報サイト『All About』 家庭の医学 ガイドを務めるなど、多くの情報発信を行っている。
タミータイムとは、赤ちゃんが起きている間に大人が見守った状態で、うつ伏せの姿勢で過ごすことです。
日本語では、「うつ伏せ遊び」や「うつ伏せ練習」「腹ばい練習」などとも言われています。
この記事では、タミータイムについて分かりやすく解説しています。
タミータイムを始める時期や月齢別の時間と回数の目安、正しいやり方、嫌がるときの工夫、安全に行う注意点まで、医師監修のもと、まとめました。
【関連情報】
頭のゆがみについてわかりやすく解説|赤ちゃんの頭蓋変形の原因・種類・対処

タミータイムの効果・目的

仰向けで寝ている時間が多い赤ちゃんにとって、うつぶせは脳や筋力、視野の発達につながる機会になります。
ここでは大きく4つの観点から、どんな力が育まれるのかを見ていきます。
首・肩・背中・体幹の筋力が育つ
タミータイム中、赤ちゃんは頭を持ち上げようとすることで、首・肩・背中・腕・体幹の筋力を自然に鍛えます。
この動きの積み重ねが、後の寝返り・ハイハイ・お座りなどの発達につながっていきます。
脳への刺激と呼吸機能の発達
うつぶせの姿勢では仰向けとは異なる視点・感覚が得られ、重力の感じ方が変わることで脳への刺激が増え、神経発達が促されます。
また、横隔膜や肺が広がりやすくなり、呼吸機能の発達にも良い影響を与えるとされています。
視野が広がり、親子の触れ合いも生まれやすい
うつぶせになることで、赤ちゃんは仰向けとは異なる角度から周囲を観察できます。視覚刺激が豊かになり、視野の発達につながります。
さらに、タミータイム中は保護者が赤ちゃんの目線に合わせて話しかけたり触れ合ったりしやすく、親子のコミュニケーションが生まれやすい時間になります。
頭の形のゆがみ予防
仰向けの姿勢が続くと、頭の同じ部分に圧力がかかり続けます。
タミータイムによってこの圧力が分散され、頭の形がゆがむことを防ぐ効果が期待できます。
ただし、すでにあるゆがみを必ず整えるものではありません。
開始時期はいつから?時期や回数の目安
タミータイムは生後すぐから始めることができ、一般的には1ヶ月健診後から本格的にスタートする家庭が多いとされています。
健診のタイミングで医師に相談しながら始めると安心です。
月齢 | 時間と回数の目安 |
0〜3ヶ月 | 1回数分を1日数回、合計10分程度 |
3〜6ヶ月 | 1回数分を1日2〜3回程度 |
最初は数分からスタートし、慣れてきたら徐々に延ばしていきます。赤ちゃんが嫌がるようなら途中でやめてかまいません。
大切なのは時間の長さよりも、赤ちゃんの様子を見ながら無理なく続けることです。
タミータイムのやり方
ここでは月齢別の進め方と、うつ伏せから仰向けに戻すまでの基本ステップを紹介します。
0〜3ヶ月:お腹や膝の上からスタート
0〜3ヶ月のうちは、保護者のお腹や膝の上で赤ちゃんをうつぶせにし、慣れてきたら床(マット)の上でも試みます。
保護者の体の上は赤ちゃんにとって安心できる場所です。顔を近づけて話しかけながら行うと、赤ちゃんも落ち着いて過ごしやすくなります。
3〜6ヶ月:床マットで、おもちゃで頭を持ち上げる
3〜6ヶ月になったら、床の上でのタミータイムを日課にしていきます。
おもちゃを使って興味を引き、頭を持ち上げる動作を促しましょう。
赤ちゃんの視線の先におもちゃを置くと、自然と顔を上げようとします。遊びの延長として取り入れると続けやすくなります。
うつ伏せにする流れ

- 腕を顔の横に置く
- 肩肘を支点にして、うつ伏せへ回転させる
- 顔は左右どちらかに向ける
- 顔の横に手を置く
- 足はM字に曲げる
肩肘を支点にして向きを変えると、赤ちゃんの体に無理な負担をかけずに姿勢を作れます。
頭を上げさせる工夫
おしりを軽く抑えると、反射で顔を上げようとする動きが出やすくなります。
それでも頭が上がりにくいときは、胸の下に丸めたタオルを置いて姿勢をサポートしましょう。
タオルは赤ちゃんの胸の下に軽く差し込む程度にし、顔まわりにかからないよう注意してください。
仰向けに戻すときのコツ
戻すときも腕を顔に近づけて、肘と肩を自分で乗り越えさせると、赤ちゃんにとって「寝返り成功体験」のような達成感が生まれます。
安全に行うための注意点

タミータイムを安心して続けるために、いくつか守りたいポイントがあります。
起きている間だけおこなう
タミータイムは「起きている間」だけ行うものであり、寝かしつけには使いません。
うつぶせのまま赤ちゃんが眠ってしまった場合は、仰向けに戻してください。
睡眠時にうつぶせ姿勢をとることはSIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクを高めるため、寝かせるときは必ず仰向けにします。
一方で、起きている間のタミータイムは、研究結果からSIDSのリスクを下げることがわかっています[*1]。
「眠るときは仰向け、起きている間にうつぶせ遊び」と覚えておくと整理しやすいでしょう。
硬めのマットや床で行う
柔らかいソファやふかふかの布団でのタミータイムは、顔が埋もれて危険です。必ず硬めのマットや床の上で行ってください。
必ず付き添い、目を離さない
タミータイム中は必ず保護者が付き添います。顔が下を向いてしまうと窒息のリスクがあるため、目を離さないようにしてください。
短時間であっても、その場を離れないことが基本です。電話や家事で手が離れそうなときは、一度仰向けに戻してから対応しましょう。
嫌がるときのコツ

うつぶせを嫌がって泣いてしまう赤ちゃんは少なくありません。
無理に続ける必要はなく、ちょっとした工夫で楽しい時間に変えていけます。
カラフルなおもちゃや鏡で興味を引く
赤ちゃんの視線の先に、カラフルなおもちゃや鏡を置いてみましょう。
気になるものがあると、自然と顔を上げて見ようとするため、うつぶせの時間が遊びの時間に変わります。
赤ちゃんが好きな色や音のするおもちゃを選ぶと、興味を引きやすくなります。
保護者が同じ姿勢で向き合う
保護者も赤ちゃんと同じうつぶせの姿勢で向き合うと、赤ちゃんは安心しやすくなります。
目を合わせて話しかけながら行うと、ぐずりにくくなることがあります。
頭を持ち上げるのがつらそうなときは、前章のタオルでの姿勢サポートもあわせて取り入れてみてください。
タミータイムは無理なく続けて成長を見守りましょう
タミータイムは、起きている間にうつ伏せで過ごす安全な遊びです。
首や肩、体幹の筋力を育み、視野を広げ、親子の触れ合いの時間にもなります。
同じ部分にかかる頭の圧力が分散され、頭の形の偏りを防ぐ効果も期待できます。
大切なのは長さよりも、月齢に合った時間で毎日少しずつ続けることです。
また、「後頭部の片側が平らに見える」など、頭の形の偏りがもし気になる場合は、タミータイムだけではなく健診の機会も使いながら早めに医療機関で相談してみてください。
はっきりした症状がなくても、「念のため聞いておきたい」くらいの気持ちで相談して構いません。
迷ったタイミングで早めに専門家の意見を聞いておくと、その後の家庭ケアも安心して続けられます。

よくある質問(Q&A)
Q. 授乳のあとすぐにタミータイムをしても大丈夫ですか?
A. 授乳の直後はおなかが満たされていて、うつ伏せを嫌がったり機嫌が崩れたりすることがあります。
赤ちゃんの様子を見ながら少し時間を空け、落ち着いてから行うと取り組みやすくなります。
Q. 兄弟がいて、なかなかまとまった時間が取れません。どれくらい実施すればいいでしょうか?
A. タミータイムは一度に長く行う必要はありません。
1回数分を1日数回に分けてOKです。お昼寝やおむつ替えの後など、生活の区切りに少しずつ組み込むと続けやすくなります。
Q. 上の子と一緒にやっても大丈夫ですか?
A. 上の子と一緒に行うと、赤ちゃんにとっても楽しい時間になります。
覆いかぶさったり顔の近くにおもちゃを置いたりしないよう保護者が必ず見守り、「お兄ちゃん・お姉ちゃんもうつ伏せポーズ!」と誘うと一緒に楽しめます。
参考文献
[*1]: Moon RY, et al. Sleep-Related Infant Deaths: Updated 2022 Recommendations for Reducing Infant Deaths in the Sleep Environment. Pediatrics. 2022; 150(1):e2022057990. DOI: 10.1542/peds.2022-057990





