公開日 2026/05/27
【医師解説】頭蓋骨縫合早期癒合症とは?症状・見分け方・治療法について

目次
この記事の監修者

東京慈恵会医科大学附属病院小児脳神経外科 診療医長
廣津 竜也 先生
<経歴>
東京慈恵会医科大学卒業後、同大学病院で研修。その後、日本赤十字社医療センター脳神経外科、富士市立中央病院脳神経外科、茨城県立こども病院脳神経外科を経て、2021年より現職を務める。
赤ちゃんの頭の形がゆがむ2つの原因
頭の形がゆがむ原因の多くは、「位置的頭蓋変形症」と呼ばれる外力による頭蓋変形です。向き癖等で頭の同一部位が圧迫されることで、頭の一部が扁平化して頭の形のゆがみが生じます。多くは後頭部の変形で、後頭部の片側が扁平化する斜頭症や後頭部の全体が扁平化する短頭症があります。
位置的頭蓋変形症以外に赤ちゃんの頭がゆがむ原因として、「頭蓋骨縫合早期癒合症」という骨の病気があります。頭蓋骨が早期に癒合することによって起こるもので、発生率は約10000人に5~10人とされています。赤ちゃんの頭が歪むだけでなく、頭蓋が拡大しないことで脳の成長発達に影響が出る場合や顔面骨が変形することもあります。
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頭蓋骨縫合早期癒合症の見分け方
頭蓋骨縫合早期癒合症は、頭の形や顔の変形、頭蓋骨縫合の癒合による骨の盛り上がりなどから、外表上で見分けられる場合もあります。
どの頭蓋骨のつなぎ目が早くくっつくかによって、現れる頭の形にはいくつかのパターンがあります。たとえば、矢状縫合早期癒合症では長頭型、冠状縫合早期癒合症では片側の前頭部が平らになる形が見られます。
ただし、外表上での判断が難しいことも少なくないため、レントゲンやCTの検査で見分けることがあります。レントゲンやCTの検査では、赤ちゃんの頭蓋骨縫合に癒合がないかを確認します。
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頭蓋骨縫合早期癒合症とは?原因と症状
頭蓋骨が早期に癒合することによって変形が起こる病気です。頭蓋骨は、大きく7つの骨からなっており、その骨の接合部を頭蓋骨縫合と呼びます。通常、赤ちゃんの頭は、脳の成長に伴って、頭蓋骨縫合を中心に拡大成長していくことで、頭が大きくなっていきます。
しかし、頭蓋骨縫合早期癒合症の場合は、このような頭蓋骨縫合が早期に癒合してしまいます。そのため、頭蓋骨が正常に拡大成長することができず、頭が特異な形状にゆがんでしまいます。

頭蓋骨縫合早期癒合症の3つのリスク
一つ目は、頭の歪みや顔面骨の変形によって、整容面に影響がでてしまうことです。二つ目は、脳圧が高い状態が続くことで、脳に障害を起こす可能性があります。頭蓋骨縫合が早期に癒合することにより頭蓋骨の成長が阻害されることで脳の成長に伴った頭蓋拡張が起こらず、脳圧が高くなります。三つ目は、発達に影響が出るともいわれています。
ただし、問題のないお子さんも多いです。

頭蓋骨縫合早期癒合症の治療方法
程度によっては経過観察が可能な場合も多く、まずはレントゲン、CT、発達検査などを行なって評価を行います。これらの検査を通じて、頭蓋骨の状態や発達度合いなどに明らかな異常がない場合には定期的に検査を行い、症状の状態を観察していきます。
しかし、頭蓋骨の形態異常が明らかである場合や、脳圧が高いことで脳に影響が出ると判断される場合は、手術を検討することになります。手術は頭蓋骨を切離し頭蓋容積の拡大を行う開頭手術や骨延長器という装置を留置する手術があります。
ゆがみが気になった場合の対処法
頭のゆがみが気になった場合、まずは専門医を受診することをおすすめします。頭蓋骨縫合早期癒合症の場合、進行度によっては、手術が早期に必要になることもあります。位置的頭蓋変形症の場合は、早期に対処することで効果的に頭のゆがみの予防や矯正をしていくことができます。

頭のゆがみが気になったら、まずは相談を
位置的頭蓋変形症か頭蓋骨縫合早期癒合症かを正確に見分けることは、適切な対応を考える上で非常に重要です。早期に専門医を受診することで、疾患の有無を確認でき、必要な対応を適切なタイミングで開始できます。
「様子を見ていて大丈夫かな」と不安に感じているよりも、一度受診して正確な診断を受けることで、安心につながります。気になることがあれば、まずは専門の医療機関に相談してみてください。

よくあるご質問(Q&A)
Q.位置的頭蓋変形症と頭蓋骨縫合早期癒合症はどう見分けるのですか?
A.特徴的な頭の形や頭蓋骨縫合の骨の盛り上がりで外表上で見分けられる場合もありますが、判断が難しい場合はレントゲンやCT検査、エコー検査で頭蓋骨縫合の癒合を確認します。
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Q. 頭蓋骨縫合早期癒合症とはどんな病気ですか?
A. 整容面への影響、脳圧上昇による脳への障害の可能性、発達への影響がリスクとして挙げられます。ただし、問題のないお子さんも多いです。
Q. 頭蓋骨縫合早期癒合症にはどんなリスクがありますか?
A. 整容面への影響、脳圧上昇による脳への障害の可能性、発達への影響がリスクとして挙げられます。ただし、問題のないお子さんも多いです。
Q. 頭蓋骨縫合早期癒合症の治療方法は?
A. 程度によっては経過観察が可能な場合も多く、まずは検査で評価を行います。形態異常が明らかな場合や脳に影響が出ると判断される場合は、開頭手術や骨延長器を用いた手術を検討します。




