公開日 2026/05/14

長頭症とは?頭の前後が長い原因とヘルメット治療が効きにくい理由

thumbnail

この記事の監修者

日本大学医学部小児科 准教授

長野 伸彦 先生

日本大学医学部小児科学系小児科学分野入局。日本大学医学部附属板橋病院、駿河台日本大学病院にて後期臨床研修、都立墨東病院、国立甲府病院、埼玉医科大学総合医療センターなどを経て、現在、日本大学医学部附属板橋病院にて勤務。

<資格>
医学博士。日本小児科学会専門医、指導医。日本周産期・新生児医学会周産期(新生児)専門医、指導医。臨床研修指導医。
日本大学医学部医学科卒。
日本大学医学部附属板橋病院にて初期臨床研修。

インタビュー記事はこちら

長頭症の特徴

長頭症(ちょうとうしょう)とは、頭の横幅が狭く、前後に細長く見える状態を指します。真上や真横から見ると、ラグビーボールのような細長いシルエットになるのが特徴です。

長頭症

後頭部の左右どちらかが平らになる斜頭症や、後頭部全体が平らになる短頭症が主に後頭部への圧力で起きるのに対し、長頭症は側頭部への圧力や生まれつきの要因が関係する点が異なります。

頭の形測定会

長頭症の主な原因

まだ自分で動くことができない生後3か月未満の時期に、真横に寝ることが多い赤ちゃんは長頭傾向になります。

長頭症の場合、頭蓋骨縫合早期癒合症の一種である、矢状縫合早期癒合症に現れる頭のかたちに似ているため注意が必要です。

また、早産児(在胎37週未満)は正期産児と比較して、時間経過と共に改善していきますが、長頭傾向であることが知られています。

参考:

自宅でできるケアとその重要性

長頭症の予防や進行抑制には、横向き寝が続かないようにする工夫が有効とされています。具体的には次のようなケアが挙げられます。

  • 体位変換:寝かせる向きを定期的に変える
  • 抱っこの工夫:抱っこの向きが左右どちらかに偏らないようにする
  • タミータイム:起きている間、保護者が見守りながらうつ伏せで過ごす時間をつくる

これらのケアは、頭蓋骨がやわらかい生後3〜6ヶ月頃までに取り組むことで、変形の進行を抑えやすくなります。

頭の形が気になったら、医療機関でご相談を。測定だけでも可能です

自宅ケアを行っても頭のかたちが気になる場合や、月齢が進んでいて判断に迷う場合は、早めに医療機関に相談することをおすすめします。月齢ごとに対応の選択肢が変わるため、早めの確認が役立ちます。

また、頭の前後が長い印象が強い場合、長頭症と似たかたちになる疾患として、外科的治療が必要となる矢状縫合早期癒合症(頭蓋骨縫合早期癒合症の一種)の可能性もあります。

どのタイプのゆがみか、どのような対応が適切かは、月齢や変形の程度を踏まえて医師が総合的に判断します。測定だけでも可能ですので、気になった時点でご相談ください。

よくあるご質問(Q&A)

Q. 長頭症は自然に治りますか?

A. 軽度の場合は成長とともに目立たなくなることがあります。ただし、変形の程度や原因によって異なるため、気になる場合は医療機関での確認をおすすめします。早期からの体位変換などの自宅ケアも、長頭症の予防に役立つとされています。

Q. 赤ちゃんの横向き寝は長頭症の原因になりますか?

A. 横向き寝が長時間続くと、長頭症の原因になる場合があります。生後3か月未満の時期に真横で寝ることが多い赤ちゃんは、側頭部に圧力がかかり続けることで頭の左右の成長が抑えられ、頭が前後に細長くなる傾向があります。

寝かせる向きを定期的に変えるなど、早期からの体位変換が長頭症の予防に役立つとされています。

Q. 長頭症はヘルメット治療の適応対象になりますか?

A. 長頭症も治療適応の対象となる可能性はあります。ただし、斜頭症(左右差のあるゆがみ)を併発していない長頭症の場合は、ヘルメット治療の対象とならないことがあります。治療適応は医師によって判断されるため、医療機関へご相談ください。