公開日 2025/05/19

【医師解説】妊娠1ヶ月(0〜3週)|妊娠超初期の症状と過ごし方

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久保田産婦人科病院

西野 枝里菜 先生

妊娠初期、特に最初の1ヶ月(0〜3週)は「妊娠超初期」と呼ばれ、多くの変化が体内で起こっている時期です。一方で、妊娠検査薬でも反応が出にくく、自分が妊娠していることに気づかないママも少なくありません。

この記事では、妊娠1ヶ月の体の変化や気をつけるべきこと、過ごし方について詳しく解説します。これから赤ちゃんを迎えるための準備として、ぜひ参考にしてください。

妊娠1ヶ月の体の変化とは?

妊娠1ヶ月は、医学的には妊娠0週目から3週目の期間にあたります。一般的に言われる「十月十日」の始まりにあたる時期ですが、妊娠週数の数え方には注意が必要です。

妊娠週数のカウントは、受精した日や着床した日からではなく、最終月経の開始日を起点として数えます。そのため、厳密には妊娠0週目の時点ではまだ受精も着床も起こっていません。しかし、この時期からカラダは少しずつ妊娠に向けて準備を始めています。妊娠の初期段階を理解することで、自分の体の変化に気づきやすくなり、適切なケアを始めることができます。

女性

妊娠0週目

妊娠0週目は、最終月経の開始から数えて1週間目にあたります。

この時点ではまだ受精も着床も起こっておらず、厳密には妊娠している状態ではありません。最終月経開始日を「妊娠0週0日」として数えるため、この期間が妊娠0週目となります。

この時期は生理が終わったばかりで、卵胞が成熟し始める頃です。体には妊娠の兆候はありませんが、これから訪れる排卵に向けての準備期間と言えます。

一般的に、生理後1週目から2週目にかけてが妊娠のチャンスとなります。精子の寿命は平均で2〜3日間あり、月経周期にもよりますが、月経開始から約11〜16日頃に排卵日を迎えます。排卵日の約2日前から1日後までが、最も妊娠確率が高くなる時期です。


妊娠1~2週目

妊娠1~2週目になると、いよいよ排卵が近づいてきます。この時期に排卵が起こり、精子と卵子が出会うと受精卵が形成されます。

受精した卵子は、卵管内で細胞分裂を繰り返しながらゆっくりと子宮へと移動していきます。子宮では受精卵を迎え入れるための準備として、子宮内膜が厚くなり始めていますが、これは受精卵に必要な栄養を供給するための重要な準備段階です。

ただし、この時期にはまだママの体に明らかな変化は現れません。排卵痛を感じる方もいますが、それ以外の妊娠の兆候はほとんどないでしょう。


妊娠2~3週目

妊娠2~3週目になると、子宮に到達した受精卵が子宮内膜に着床し、正式に妊娠が成立します。


着床の際には、人によっては「着床出血」と呼ばれる少量の出血が起こることがあります。

これは受精卵が子宮内膜にもぐり込む際に内膜の血管を傷つけることで起こる現象です。

ただし、着床出血が起こる確率は低く、多くの方は気づかないまま過ぎることがほとんどです。

この時期になると、一部の方は体調の変化を感じ始めます。妊娠特有のホルモンが分泌されることで、頻繁にあくびが出たり、疲労感やだるさを感じたり、朝起きた時に軽い吐き気を感じたりすることがあります。中には、これらの症状を風邪と勘違いしてしまう方もいます。

また、普段なら何でもない距離を歩くだけで息切れしたり、頭がぼんやりと重く感じたりすることもあります。こうした体の変化から、自分が妊娠したのではないかと気づく方も少なくありません。

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妊娠超初期の過ごし方と注意点は?

妊娠1ヶ月は、まだ妊娠検査薬でも反応が出にくく、自分が妊娠しているという自覚を持ちにくい時期です。しかし、この時期の過ごし方が赤ちゃんの健やかな発育に大きく影響します。この時期に特に注意したいのは、赤ちゃんの器官形成に影響を与える可能性のある生活習慣や摂取物です。妊娠の可能性がある方は、どのようなことに気をつけて生活すればよいのでしょうか。


喫煙と副流煙を避ける

妊娠初期に最も気をつけたいのが喫煙です。タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素などの有害物質は、胎盤を通して赤ちゃんに届き、発育に悪影響を及ぼします。喫煙習慣のあるママは、流産や早産のリスクが高まるだけでなく、周産期死亡などの合併症が起こる可能性も高くなります。

自分自身が喫煙しない場合でも、副流煙の影響にも注意が必要です。パートナーや周囲の方が喫煙する環境にいると、同様のリスクがあるため、パパにも協力してもらい、煙のない環境を作ることが大切です。

どのような状況であっても、赤ちゃんのためには可能な限り喫煙を控え、煙に触れる機会を減らす努力をしましょう。


アルコールの摂取を避ける

妊娠中のアルコール摂取も、赤ちゃんの健康に大きな影響を与える可能性があります。

妊娠中の飲酒は「胎児性アルコール症候群」を引き起こすリスクがあります。これは顔面の特徴的な奇形、身体発育不良、発達障害など中枢神経系の異常を伴う深刻な状態です。

アルコールの影響は摂取量に比例するとされているため、妊娠中または妊娠の可能性がある場合は、飲酒を控えることが望ましいでしょう。特に妊娠初期は赤ちゃんの器官形成が盛んな時期であり、アルコールの影響を受けやすいとされています。

ただし、妊娠に気づく前に少量のアルコールを摂取してしまったからといって、過度に心配する必要はありません。依存症レベルでの常習的な飲酒ではない限り、それだけで妊娠を諦める必要はないでしょう。

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妊娠1ヶ月で摂取したい栄養素

妊娠1ヶ月の時期に特に意識して摂りたい栄養素が葉酸です。葉酸はビタミンB群の一種で、赤ちゃんの神経管の正常な発達に欠かせない栄養素です。葉酸が不足すると、二分脊椎や無脳症などの神経管閉鎖障害のリスクが高まるとされています。

厚生労働省では、妊娠前から妊娠初期にかけて1日0.4mg(400μg)の葉酸摂取を推奨しています。しかし、この量を食事だけで摂るのは容易ではありません。

例えば、ブロッコリーなら8房、ほうれん草なら7株、グリーンアスパラなら12本という大量の野菜が必要になります。日本人の平均的な葉酸摂取量は1日250〜290μgと言われており、推奨されている量には届いていません。

妊娠を希望している方や妊娠初期の方は、葉酸サプリメントの利用も検討しましょう。特に妊娠前から妊娠12週頃までの摂取が効果的とされています。

葉酸サプリメントを選ぶ際は、医薬品グレードの葉酸が含まれているものを選ぶことをおすすめします。


「もしかして妊娠?」と思ったらすべきこと

体調の変化を感じ「妊娠しているかも?」と思ったらまず何をすれば良いのでしょうか?この時期に大切なこと、知っておくべきことをご説明します。


妊娠検査薬を適切な時期に使用する

妊娠の可能性を感じたとき、多くの方が最初に行うのが妊娠検査薬での確認です。

妊娠検査薬は一般的に、予定していた生理予定日が1週間以上遅れてから使用するのが効果的です。それより早く使用すると、妊娠していても陰性結果が出る可能性があります。

妊娠検査薬は、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンを検出する仕組みになっています。

このホルモンは受精卵が子宮内膜に着床した後に分泌され始めるため、着床前に検査しても反応は出ません。また、hCGの分泌量には個人差があるため、妊娠していても検出できないケースがあります。

妊娠検査薬の陰性結果が出ても、体調の変化や生理の遅れが続く場合は、1週間ほど空けて再度検査するか、産婦人科を受診することをおすすめします。早期の妊娠確認は、健やかな妊娠生活への第一歩となります。


初期症状と体の変化に気づく

妊娠3週目頃から、一部のママは体の変化を感じ始めることがあります。妊娠初期の代表的な症状には、疲れやすさ、頻繁なあくび、胸のはりや痛み、軽い吐き気(特に朝)、頻尿、感情の変化などがあります。これらは妊娠ホルモン、特にプロゲステロンの影響によるものです。

ただし、これらの症状には個人差があります。いずれにしても、体の変化に敏感になり、いつもと違う状態があれば記録しておくことをおすすめします。

特に注意が必要なのは、強い腹痛や出血などの異常症状です。これらの症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。早期の治療や対応が、健やかな妊娠生活を保つ上で重要になります。


十分な休息を取り自己ケアを行う

妊娠初期は体力が消耗しやすい時期です。身体がまだ妊娠に適応していない状態で、ホルモンバランスの変化による疲労感も重なります。十分な睡眠を確保し、無理な活動は控えるようにしましょう。

仕事や家事で忙しい方も、可能な限り小休憩を取り入れるなど、体を休める時間を作ることが大切です。横になれる環境がなければ、椅子に座って深呼吸するだけでも効果があります。心身のリラックスは、健やかな妊娠生活を送るための基本です。

特に初めての妊娠では、体の変化に戸惑うことも多いでしょう。無理をせず、体の声に耳を傾けながら過ごすことをおすすめします。適度な運動や軽いストレッチは継続しても構いませんが、激しい運動や長時間の立ち仕事などは控えめにするとよいでしょう。

妊娠1ヶ月に関するよくある質問

妊娠超初期は体の変化や過ごし方について疑問が多い時期です。ここでは、妊娠1ヶ月目のママたちからよく寄せられる質問とその回答をまとめました。初期症状の現れ方、注意すべきポイント、妊娠検査薬の使い方など、わかりやすく解説します。


Q.妊娠1ヶ月にはどのような症状が出るのでしょうか?

A. 妊娠1ヶ月(特に3週目以降)には、疲労感やだるさを感じる方が多く、普段よりも頻繁にあくびが出たり、短い距離を歩いただけで息切れしたりすることがあります。また、胸のはりや痛みを感じる方も少なくありません。

「つわり」の初期症状が始まることもあります。頻尿や情緒不安定になるケースもあり、これらはすべて妊娠ホルモンの影響によるものです。

ただし、これらの症状はすべての方に現れるわけではなく、症状の強さも人によって大きく異なります。

中には全く症状を感じず、生理の遅れで初めて妊娠に気づくママもいます。妊娠の兆候は人それぞれですので、一般的な症状が現れなくても心配する必要はありません。


Q.妊娠超初期に気をつけるべきことは何ですか?

A. 特に気をつけるべきことは、まず喫煙とアルコールを避けることです。自分が喫煙しなくても、周囲の喫煙による副流煙にも注意が必要です。

次に重要なのが葉酸の摂取です。葉酸は赤ちゃんの神経管の正常な発達を促す栄養素で、妊娠前から妊娠12週頃までの摂取が特に効果的です。

また、この時期は体が疲れやすいため、十分な休息をとることも大切です。無理な活動は控え、ストレスを溜めないよう心がけましょう。薬を服用する際は、必ず医師や薬剤師に妊娠の可能性を伝えて相談してください。


Q.妊娠1ヶ月でも妊娠検査薬は陽性反応が出ますか?

A. 妊娠1ヶ月、特に妊娠3週目以降であれば、妊娠検査薬で陽性反応が出る可能性はありますが、個人差が大きいため確実ではありません。

一般的には、予定していた生理予定日が1週間以上遅れてから検査するのが効果的です。それより早く検査すると、妊娠していても陰性結果が出る「偽陰性」となる可能性が高くなります。

妊娠検査薬で陰性結果が出ても、体調の変化や生理の遅れが続く場合は、1週間ほど空けて再度検査するか、産婦人科を受診することをおすすめします。医療機関での検査は市販の妊娠検査薬よりも精度が高く、より早期の妊娠でも確認できる場合があります。


まとめ

妊娠1ヶ月(0〜3週)は、多くの変化が体内で起こる重要な時期です。この時期は妊娠の症状が現れにくい一方で、赤ちゃんの器官形成のスタート時期でもあります。

特に喫煙・飲酒を避け、葉酸を積極的に摂取することが赤ちゃんの健やかな発育につながります。また、体調の変化に敏感になり、十分な休息をとることも重要です。

妊娠検査薬は生理予定日から1週間程度遅れてから使用するのが効果的ですが、体調の変化が気になる場合は医療機関での早めの受診をおすすめします。

妊娠超初期は不安や戸惑いも多い時期ですが、正しい知識を持って過ごし、健やかな妊娠生活をスタートしていきましょう。

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公開日 2025/05/19

【医師解説】妊娠1ヶ月(0〜3週)|妊娠超初期の症状と過ごし方

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久保田産婦人科病院

西野 枝里菜 先生

妊娠初期、特に最初の1ヶ月(0〜3週)は「妊娠超初期」と呼ばれ、多くの変化が体内で起こっている時期です。一方で、妊娠検査薬でも反応が出にくく、自分が妊娠していることに気づかないママも少なくありません。

この記事では、妊娠1ヶ月の体の変化や気をつけるべきこと、過ごし方について詳しく解説します。これから赤ちゃんを迎えるための準備として、ぜひ参考にしてください。

妊娠1ヶ月の体の変化とは?

妊娠1ヶ月は、医学的には妊娠0週目から3週目の期間にあたります。一般的に言われる「十月十日」の始まりにあたる時期ですが、妊娠週数の数え方には注意が必要です。

妊娠週数のカウントは、受精した日や着床した日からではなく、最終月経の開始日を起点として数えます。そのため、厳密には妊娠0週目の時点ではまだ受精も着床も起こっていません。しかし、この時期からカラダは少しずつ妊娠に向けて準備を始めています。妊娠の初期段階を理解することで、自分の体の変化に気づきやすくなり、適切なケアを始めることができます。

女性

妊娠0週目

妊娠0週目は、最終月経の開始から数えて1週間目にあたります。

この時点ではまだ受精も着床も起こっておらず、厳密には妊娠している状態ではありません。最終月経開始日を「妊娠0週0日」として数えるため、この期間が妊娠0週目となります。

この時期は生理が終わったばかりで、卵胞が成熟し始める頃です。体には妊娠の兆候はありませんが、これから訪れる排卵に向けての準備期間と言えます。

一般的に、生理後1週目から2週目にかけてが妊娠のチャンスとなります。精子の寿命は平均で2〜3日間あり、月経周期にもよりますが、月経開始から約11〜16日頃に排卵日を迎えます。排卵日の約2日前から1日後までが、最も妊娠確率が高くなる時期です。


妊娠1~2週目

妊娠1~2週目になると、いよいよ排卵が近づいてきます。この時期に排卵が起こり、精子と卵子が出会うと受精卵が形成されます。

受精した卵子は、卵管内で細胞分裂を繰り返しながらゆっくりと子宮へと移動していきます。子宮では受精卵を迎え入れるための準備として、子宮内膜が厚くなり始めていますが、これは受精卵に必要な栄養を供給するための重要な準備段階です。

ただし、この時期にはまだママの体に明らかな変化は現れません。排卵痛を感じる方もいますが、それ以外の妊娠の兆候はほとんどないでしょう。


妊娠2~3週目

妊娠2~3週目になると、子宮に到達した受精卵が子宮内膜に着床し、正式に妊娠が成立します。


着床の際には、人によっては「着床出血」と呼ばれる少量の出血が起こることがあります。

これは受精卵が子宮内膜にもぐり込む際に内膜の血管を傷つけることで起こる現象です。

ただし、着床出血が起こる確率は低く、多くの方は気づかないまま過ぎることがほとんどです。

この時期になると、一部の方は体調の変化を感じ始めます。妊娠特有のホルモンが分泌されることで、頻繁にあくびが出たり、疲労感やだるさを感じたり、朝起きた時に軽い吐き気を感じたりすることがあります。中には、これらの症状を風邪と勘違いしてしまう方もいます。

また、普段なら何でもない距離を歩くだけで息切れしたり、頭がぼんやりと重く感じたりすることもあります。こうした体の変化から、自分が妊娠したのではないかと気づく方も少なくありません。

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妊娠超初期の過ごし方と注意点は?

妊娠1ヶ月は、まだ妊娠検査薬でも反応が出にくく、自分が妊娠しているという自覚を持ちにくい時期です。しかし、この時期の過ごし方が赤ちゃんの健やかな発育に大きく影響します。この時期に特に注意したいのは、赤ちゃんの器官形成に影響を与える可能性のある生活習慣や摂取物です。妊娠の可能性がある方は、どのようなことに気をつけて生活すればよいのでしょうか。


喫煙と副流煙を避ける

妊娠初期に最も気をつけたいのが喫煙です。タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素などの有害物質は、胎盤を通して赤ちゃんに届き、発育に悪影響を及ぼします。喫煙習慣のあるママは、流産や早産のリスクが高まるだけでなく、周産期死亡などの合併症が起こる可能性も高くなります。

自分自身が喫煙しない場合でも、副流煙の影響にも注意が必要です。パートナーや周囲の方が喫煙する環境にいると、同様のリスクがあるため、パパにも協力してもらい、煙のない環境を作ることが大切です。

どのような状況であっても、赤ちゃんのためには可能な限り喫煙を控え、煙に触れる機会を減らす努力をしましょう。


アルコールの摂取を避ける

妊娠中のアルコール摂取も、赤ちゃんの健康に大きな影響を与える可能性があります。

妊娠中の飲酒は「胎児性アルコール症候群」を引き起こすリスクがあります。これは顔面の特徴的な奇形、身体発育不良、発達障害など中枢神経系の異常を伴う深刻な状態です。

アルコールの影響は摂取量に比例するとされているため、妊娠中または妊娠の可能性がある場合は、飲酒を控えることが望ましいでしょう。特に妊娠初期は赤ちゃんの器官形成が盛んな時期であり、アルコールの影響を受けやすいとされています。

ただし、妊娠に気づく前に少量のアルコールを摂取してしまったからといって、過度に心配する必要はありません。依存症レベルでの常習的な飲酒ではない限り、それだけで妊娠を諦める必要はないでしょう。

ビール 乾杯

妊娠1ヶ月で摂取したい栄養素

妊娠1ヶ月の時期に特に意識して摂りたい栄養素が葉酸です。葉酸はビタミンB群の一種で、赤ちゃんの神経管の正常な発達に欠かせない栄養素です。葉酸が不足すると、二分脊椎や無脳症などの神経管閉鎖障害のリスクが高まるとされています。

厚生労働省では、妊娠前から妊娠初期にかけて1日0.4mg(400μg)の葉酸摂取を推奨しています。しかし、この量を食事だけで摂るのは容易ではありません。

例えば、ブロッコリーなら8房、ほうれん草なら7株、グリーンアスパラなら12本という大量の野菜が必要になります。日本人の平均的な葉酸摂取量は1日250〜290μgと言われており、推奨されている量には届いていません。

妊娠を希望している方や妊娠初期の方は、葉酸サプリメントの利用も検討しましょう。特に妊娠前から妊娠12週頃までの摂取が効果的とされています。

葉酸サプリメントを選ぶ際は、医薬品グレードの葉酸が含まれているものを選ぶことをおすすめします。


「もしかして妊娠?」と思ったらすべきこと

体調の変化を感じ「妊娠しているかも?」と思ったらまず何をすれば良いのでしょうか?この時期に大切なこと、知っておくべきことをご説明します。


妊娠検査薬を適切な時期に使用する

妊娠の可能性を感じたとき、多くの方が最初に行うのが妊娠検査薬での確認です。

妊娠検査薬は一般的に、予定していた生理予定日が1週間以上遅れてから使用するのが効果的です。それより早く使用すると、妊娠していても陰性結果が出る可能性があります。

妊娠検査薬は、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンを検出する仕組みになっています。

このホルモンは受精卵が子宮内膜に着床した後に分泌され始めるため、着床前に検査しても反応は出ません。また、hCGの分泌量には個人差があるため、妊娠していても検出できないケースがあります。

妊娠検査薬の陰性結果が出ても、体調の変化や生理の遅れが続く場合は、1週間ほど空けて再度検査するか、産婦人科を受診することをおすすめします。早期の妊娠確認は、健やかな妊娠生活への第一歩となります。


初期症状と体の変化に気づく

妊娠3週目頃から、一部のママは体の変化を感じ始めることがあります。妊娠初期の代表的な症状には、疲れやすさ、頻繁なあくび、胸のはりや痛み、軽い吐き気(特に朝)、頻尿、感情の変化などがあります。これらは妊娠ホルモン、特にプロゲステロンの影響によるものです。

ただし、これらの症状には個人差があります。いずれにしても、体の変化に敏感になり、いつもと違う状態があれば記録しておくことをおすすめします。

特に注意が必要なのは、強い腹痛や出血などの異常症状です。これらの症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。早期の治療や対応が、健やかな妊娠生活を保つ上で重要になります。


十分な休息を取り自己ケアを行う

妊娠初期は体力が消耗しやすい時期です。身体がまだ妊娠に適応していない状態で、ホルモンバランスの変化による疲労感も重なります。十分な睡眠を確保し、無理な活動は控えるようにしましょう。

仕事や家事で忙しい方も、可能な限り小休憩を取り入れるなど、体を休める時間を作ることが大切です。横になれる環境がなければ、椅子に座って深呼吸するだけでも効果があります。心身のリラックスは、健やかな妊娠生活を送るための基本です。

特に初めての妊娠では、体の変化に戸惑うことも多いでしょう。無理をせず、体の声に耳を傾けながら過ごすことをおすすめします。適度な運動や軽いストレッチは継続しても構いませんが、激しい運動や長時間の立ち仕事などは控えめにするとよいでしょう。

妊娠1ヶ月に関するよくある質問

妊娠超初期は体の変化や過ごし方について疑問が多い時期です。ここでは、妊娠1ヶ月目のママたちからよく寄せられる質問とその回答をまとめました。初期症状の現れ方、注意すべきポイント、妊娠検査薬の使い方など、わかりやすく解説します。


Q.妊娠1ヶ月にはどのような症状が出るのでしょうか?

A. 妊娠1ヶ月(特に3週目以降)には、疲労感やだるさを感じる方が多く、普段よりも頻繁にあくびが出たり、短い距離を歩いただけで息切れしたりすることがあります。また、胸のはりや痛みを感じる方も少なくありません。

「つわり」の初期症状が始まることもあります。頻尿や情緒不安定になるケースもあり、これらはすべて妊娠ホルモンの影響によるものです。

ただし、これらの症状はすべての方に現れるわけではなく、症状の強さも人によって大きく異なります。

中には全く症状を感じず、生理の遅れで初めて妊娠に気づくママもいます。妊娠の兆候は人それぞれですので、一般的な症状が現れなくても心配する必要はありません。


Q.妊娠超初期に気をつけるべきことは何ですか?

A. 特に気をつけるべきことは、まず喫煙とアルコールを避けることです。自分が喫煙しなくても、周囲の喫煙による副流煙にも注意が必要です。

次に重要なのが葉酸の摂取です。葉酸は赤ちゃんの神経管の正常な発達を促す栄養素で、妊娠前から妊娠12週頃までの摂取が特に効果的です。

また、この時期は体が疲れやすいため、十分な休息をとることも大切です。無理な活動は控え、ストレスを溜めないよう心がけましょう。薬を服用する際は、必ず医師や薬剤師に妊娠の可能性を伝えて相談してください。


Q.妊娠1ヶ月でも妊娠検査薬は陽性反応が出ますか?

A. 妊娠1ヶ月、特に妊娠3週目以降であれば、妊娠検査薬で陽性反応が出る可能性はありますが、個人差が大きいため確実ではありません。

一般的には、予定していた生理予定日が1週間以上遅れてから検査するのが効果的です。それより早く検査すると、妊娠していても陰性結果が出る「偽陰性」となる可能性が高くなります。

妊娠検査薬で陰性結果が出ても、体調の変化や生理の遅れが続く場合は、1週間ほど空けて再度検査するか、産婦人科を受診することをおすすめします。医療機関での検査は市販の妊娠検査薬よりも精度が高く、より早期の妊娠でも確認できる場合があります。


まとめ

妊娠1ヶ月(0〜3週)は、多くの変化が体内で起こる重要な時期です。この時期は妊娠の症状が現れにくい一方で、赤ちゃんの器官形成のスタート時期でもあります。

特に喫煙・飲酒を避け、葉酸を積極的に摂取することが赤ちゃんの健やかな発育につながります。また、体調の変化に敏感になり、十分な休息をとることも重要です。

妊娠検査薬は生理予定日から1週間程度遅れてから使用するのが効果的ですが、体調の変化が気になる場合は医療機関での早めの受診をおすすめします。

妊娠超初期は不安や戸惑いも多い時期ですが、正しい知識を持って過ごし、健やかな妊娠生活をスタートしていきましょう。

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