公開日2026年7月9日

【名古屋市】セントラル小児科|ヘルメット治療・赤ちゃんの頭の形外来

セントラル小児科
森 孝生 先生
名古屋市で長年にわたり地域の子どもたちの健康を支えてきた「セントラル小児科」。院長の森孝生先生は、沖縄での研修時代からアメリカ式の医療を学び、小児科医としてのキャリアを積んで約50年。赤ちゃんの頭のかたちの悩みにいち早く向き合い、愛知県内でも先駆けてヘルメット治療を導入してきました。頭のかたち外来にかける思いと、親御さんへのメッセージを伺いました。

先生のご経歴を教えてください

大学卒業後、医師としてのキャリアをスタートさせてから約50年が経ちます。私は長崎県佐世保の出身で、大学卒業後すぐに沖縄へ渡りました。ちょうど沖縄が日本に復帰した直後のことで、沖縄海洋博が開催されていた頃です。

最初に赴任したのは沖縄の中部病院です。当時の中部病院はアメリカ統治から返還されたばかりで、研修制度もアメリカ方式を採用していました。1年目がインターン、2年目がレジデント、3年目がセカンドレジデントという形で、実質3年間しっかりと研修を受けることができました。また、ハワイ大学と提携していたため、アメリカから指導医が定期的に来ており、アメリカの小児科専門医の資格を持った先生方から直接指導を受けるという恵まれた環境でした。

その後、宮古病院で1年半勤務しました。当時の沖縄は医師が本土の半分しかいない状況で、赴任するや否やいきなり1人で実践の場に立つことを求められました。その後、中部病院に医師が不足したとのことで呼び戻され、再び医師として勤務しました。

開業したきっかけを教えてください

沖縄での研修・勤務で鍛えられたのは、「なんでも診る」という姿勢です。本土の小児科医は専門分野だけを診るケースが多いですが、私たちの世代は小児科全般を幅広く診て、必要に応じて他科と連携するというスタイルが当たり前でした。それが今の診療スタイルの土台になっています。

沖縄での激務が約10年続いた頃、たまたまアメリカでクリニックの運営システムを学び、それを日本で展開しようと考えていた先生からお声がけをいただきました。その先生が沖縄に知人がいらした縁で、当時私が勤務していた病院へ連絡があり、疲れ切っていた私は「少し気分転換に」と軽い気持ちで名古屋を訪れたのが、現在の活動の始まりです。

名古屋のセントラル病院で医師として半年ほど働くうちに、良い機会に恵まれ、開業することが決まりました。地元のつながりも患者基盤もゼロからのスタートでしたが、周りのサポートもあり、開業の準備が整いました。最初の半年はほとんど患者さんが来ない状況でしたが、沖縄での研修で身につけた「とにかく誠実に診る」という姿勢で一人ひとりの診療に向き合い、少しずつ患者さんとの信頼関係を築いていきました。

診療方針として大切にしてきたのは、「必要のない検査はしない」ということです。アメリカ式の研修を受けてきた影響もあり、できるだけお金をかけずに正確な診断・治療を行うことを心がけてきました。私にとってはそれが患者さんへの誠実な向き合い方だと考えています。

頭のかたち外来を始めたきっかけは何だったのでしょうか

頭のかたち外来を始めたきっかけは、インターネットで斜頭症(しゃとうしょう)に関する情報を見たことです。ただ、それ以前から、この問題には個人的な思いがありました。

実は私自身が絶壁(短頭症)なのです。大学の解剖の授業中に教授が「頭のかたちは遺伝だ」とおっしゃって、私もその言葉が心のどこかにずっと引っかかっていました。帽子が似合わなかったり、後ろから「頭がへこんでいる」と言われたりと、長年コンプレックスを感じながら過ごしてきました。

また、外来で顔が歪んでいる子どもを何人か見かけることがありました。当時は斜頭症という概念を知らなかったので理由が分かりませんでしたが、難産など出産時の外力による変形がないにもかかわらず顔が歪んでいる、この疑問が頭の片隅に残り続けていました。

そして後になって、頭のかたちの歪みや左右非対称が実際に病態として存在すること、そしてそれが顔の歪みの原因になり得ることを知りました。顔の歪みは一生のコンプレックスになり得ます。だからこそ、早期に発見して適切に対処することが大切だと確信し、頭のかたち外来を始めることを決意しました。

ヘルメット治療に関してはどのように考えていますか?

ヘルメット治療は比較的新しい治療法です。かつて欧米では赤ちゃんをうつ伏せで寝かせることが主流でした。日本も昔はうつ伏せ寝が多く、私自身も3人の子どもたちをすべてうつ伏せで育てました。うつ伏せで育てると確かに頭のかたちはきれいになります。

ところが、うつ伏せ寝は仰向け寝と比べて乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが高いという研究が発表され、世界的に「仰向け寝」が推奨されるようになりました。その結果、頭のかたちに問題を抱える赤ちゃんが増えてきたのです。長時間同じ向きで仰向けに寝かされることで頭が変形しやすくなるためです。

この経緯はアメリカから始まった問題でもあり、ヘルメット治療もアメリカで開発されました。アメリカは医療費が基本的に自費負担のため、30万円程度の費用でも日本ほど「高い」という感覚がなく、また見た目へのこだわりが強い文化的背景もあって、ヘルメット治療が広く普及しています。歯列矯正と同じ感覚で治療を受ける人が多いのだと思います。

初診を受ける月齢の目安と流れを教えてください

頭のかたちが気になると感じたら、生後2ヶ月でも構いませんのでとにかく早めに受診してください。当院では定期の予防接種が始まる生後2ヶ月の時期にあわせて、頭のかたちのチェックも実施しています。ご自身で気づかない場合もありますから、診察の際に上から頭のかたちを確認するようにしています。

初診では、まずノギス(計測器)を使って頭のかたちを簡易的に計測し、重症度を判断します。スキャンによる精密計測が必要と判断した場合は、専用の「頭のかたち外来」の予約をとっていただき、3D計測を行います。

計測の所要時間は赤ちゃんによって大きく異なります。じっとしていてくれれば5分以内に終わりますが、動いてしまうと10分かかっても計測が難しいこともあります。その場合でも看護師がサポートしながら計測を進めますのでご安心ください。

ヘルメット治療の適応があると判断された場合、当院では30万円(税込)で対応しています。できるだけ患者さんの負担を軽減できるよう費用設定をしています。

治療期間中は月1回の経過確認にお越しいただきます。ヘルメットは赤ちゃんの頭を締め付けるものではなく、内側にクッション素材が入っており、被せてしまえばほとんどの赤ちゃんがすぐに慣れます。これまでヘルメットを嫌がって外し続けた子はほとんどいません。最初に被せた瞬間に泣くことはあっても、そのあとはケロッとしていることがほとんどです。

治療を受けた赤ちゃんは、重症の方でも早ければ2ヶ月程度で正常範囲まで改善するケースがあります。現時点で改善がまったく見られなかったという事例はほとんどありません。

左右の非対称が生じる斜頭症(頭が横方向に歪むタイプ)の場合、放置すると顔の歪みとして固定されてしまう可能性があります。

一方、後頭部が平らになる短頭症(いわゆる「絶壁」)は顔の歪みには至りにくいですが、本人のコンプレックスになり得ます。

治療の観点では、斜頭症の方が比較的早く改善する印象があります。短頭症はヘルメット治療で改善できるものの、やや時間がかかる傾向があります。

費用についてはいかがでしょうか

治療において最も大きな障壁はやはり費用です。30万円(税込)は決して小さな金額ではありません。重症の方にヘルメット治療をお勧めしたいと思っても、費用の問題で断念される方もいらっしゃいます。当院では、費用面を含め、ご家族へ十分な情報提供を行い、ご理解・ご納得いただいたうえで治療を選択していただきます。

費用の問題で迷われる場合でも、ヘルメット治療以外にできることはあります。向き癖対策をすることで、軽度であれば改善が見込めるケースもあります。最近は親御さん自身がインターネットで情報を集め、受診前にすでに対策を始めているケースも増えています。

読者の方へのメッセージをお願いします

頭のかたちが少しでも気になったら、迷わず早めに受診してください。

ヘルメット治療が必要な程度なのか、それとも枕の工夫や向き癖の改善で対処できる程度なのかを判断するには、専門的なチェックが不可欠です。ヘルメット治療自体は生後3〜4ヶ月以降から対応できますが、頭のかたちの診療は生後2ヶ月からでも行えます。早期発見・早期対応が最も大切です。

「まだ様子を見ても大丈夫かな」と思っているうちに月齢が進んでしまうと、治療による改善幅が弱まることがあります。少しでも心配があれば、まずはお気軽にご相談ください。

ヘルメット治療について

治療の流れ

初診時は、まずノギス(計測器)を使って頭のかたちを簡易的に計測し、重症度を判断します。 スキャンによる精密計測が必要と判断した場合は、専用の「頭のかたち外来」の予約をとっていただき、3D計測を行います。

費用

30万円(税込)

診察日時

月〜土 9:15~12:30 月・火・水・金 15:45〜17:15

予約

電話またはWebにて予約を受け付けております。

相談窓口

052-971-6237

アクセス

電車・バスでお越しの方:栄駅 下車 徒歩2分

お車でお越しの方:広小路通/県道60号まで前津通と久屋大通を進みすぐ

公開日2026年7月9日

【名古屋市】セントラル小児科|ヘルメット治療・赤ちゃんの頭の形外来

セントラル小児科
森 孝生 先生
名古屋市で長年にわたり地域の子どもたちの健康を支えてきた「セントラル小児科」。院長の森孝生先生は、沖縄での研修時代からアメリカ式の医療を学び、小児科医としてのキャリアを積んで約50年。赤ちゃんの頭のかたちの悩みにいち早く向き合い、愛知県内でも先駆けてヘルメット治療を導入してきました。頭のかたち外来にかける思いと、親御さんへのメッセージを伺いました。

先生のご経歴を教えてください

大学卒業後、医師としてのキャリアをスタートさせてから約50年が経ちます。私は長崎県佐世保の出身で、大学卒業後すぐに沖縄へ渡りました。ちょうど沖縄が日本に復帰した直後のことで、沖縄海洋博が開催されていた頃です。

最初に赴任したのは沖縄の中部病院です。当時の中部病院はアメリカ統治から返還されたばかりで、研修制度もアメリカ方式を採用していました。1年目がインターン、2年目がレジデント、3年目がセカンドレジデントという形で、実質3年間しっかりと研修を受けることができました。また、ハワイ大学と提携していたため、アメリカから指導医が定期的に来ており、アメリカの小児科専門医の資格を持った先生方から直接指導を受けるという恵まれた環境でした。

その後、宮古病院で1年半勤務しました。当時の沖縄は医師が本土の半分しかいない状況で、赴任するや否やいきなり1人で実践の場に立つことを求められました。その後、中部病院に医師が不足したとのことで呼び戻され、再び医師として勤務しました。

開業したきっかけを教えてください

沖縄での研修・勤務で鍛えられたのは、「なんでも診る」という姿勢です。本土の小児科医は専門分野だけを診るケースが多いですが、私たちの世代は小児科全般を幅広く診て、必要に応じて他科と連携するというスタイルが当たり前でした。それが今の診療スタイルの土台になっています。

沖縄での激務が約10年続いた頃、たまたまアメリカでクリニックの運営システムを学び、それを日本で展開しようと考えていた先生からお声がけをいただきました。その先生が沖縄に知人がいらした縁で、当時私が勤務していた病院へ連絡があり、疲れ切っていた私は「少し気分転換に」と軽い気持ちで名古屋を訪れたのが、現在の活動の始まりです。

名古屋のセントラル病院で医師として半年ほど働くうちに、良い機会に恵まれ、開業することが決まりました。地元のつながりも患者基盤もゼロからのスタートでしたが、周りのサポートもあり、開業の準備が整いました。最初の半年はほとんど患者さんが来ない状況でしたが、沖縄での研修で身につけた「とにかく誠実に診る」という姿勢で一人ひとりの診療に向き合い、少しずつ患者さんとの信頼関係を築いていきました。

診療方針として大切にしてきたのは、「必要のない検査はしない」ということです。アメリカ式の研修を受けてきた影響もあり、できるだけお金をかけずに正確な診断・治療を行うことを心がけてきました。私にとってはそれが患者さんへの誠実な向き合い方だと考えています。

頭のかたち外来を始めたきっかけは何だったのでしょうか

頭のかたち外来を始めたきっかけは、インターネットで斜頭症(しゃとうしょう)に関する情報を見たことです。ただ、それ以前から、この問題には個人的な思いがありました。

実は私自身が絶壁(短頭症)なのです。大学の解剖の授業中に教授が「頭のかたちは遺伝だ」とおっしゃって、私もその言葉が心のどこかにずっと引っかかっていました。帽子が似合わなかったり、後ろから「頭がへこんでいる」と言われたりと、長年コンプレックスを感じながら過ごしてきました。

また、外来で顔が歪んでいる子どもを何人か見かけることがありました。当時は斜頭症という概念を知らなかったので理由が分かりませんでしたが、難産など出産時の外力による変形がないにもかかわらず顔が歪んでいる、この疑問が頭の片隅に残り続けていました。

そして後になって、頭のかたちの歪みや左右非対称が実際に病態として存在すること、そしてそれが顔の歪みの原因になり得ることを知りました。顔の歪みは一生のコンプレックスになり得ます。だからこそ、早期に発見して適切に対処することが大切だと確信し、頭のかたち外来を始めることを決意しました。

ヘルメット治療に関してはどのように考えていますか?

ヘルメット治療は比較的新しい治療法です。かつて欧米では赤ちゃんをうつ伏せで寝かせることが主流でした。日本も昔はうつ伏せ寝が多く、私自身も3人の子どもたちをすべてうつ伏せで育てました。うつ伏せで育てると確かに頭のかたちはきれいになります。

ところが、うつ伏せ寝は仰向け寝と比べて乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが高いという研究が発表され、世界的に「仰向け寝」が推奨されるようになりました。その結果、頭のかたちに問題を抱える赤ちゃんが増えてきたのです。長時間同じ向きで仰向けに寝かされることで頭が変形しやすくなるためです。

この経緯はアメリカから始まった問題でもあり、ヘルメット治療もアメリカで開発されました。アメリカは医療費が基本的に自費負担のため、30万円程度の費用でも日本ほど「高い」という感覚がなく、また見た目へのこだわりが強い文化的背景もあって、ヘルメット治療が広く普及しています。歯列矯正と同じ感覚で治療を受ける人が多いのだと思います。

初診を受ける月齢の目安と流れを教えてください

頭のかたちが気になると感じたら、生後2ヶ月でも構いませんのでとにかく早めに受診してください。当院では定期の予防接種が始まる生後2ヶ月の時期にあわせて、頭のかたちのチェックも実施しています。ご自身で気づかない場合もありますから、診察の際に上から頭のかたちを確認するようにしています。

初診では、まずノギス(計測器)を使って頭のかたちを簡易的に計測し、重症度を判断します。スキャンによる精密計測が必要と判断した場合は、専用の「頭のかたち外来」の予約をとっていただき、3D計測を行います。

計測の所要時間は赤ちゃんによって大きく異なります。じっとしていてくれれば5分以内に終わりますが、動いてしまうと10分かかっても計測が難しいこともあります。その場合でも看護師がサポートしながら計測を進めますのでご安心ください。

ヘルメット治療の適応があると判断された場合、当院では30万円(税込)で対応しています。できるだけ患者さんの負担を軽減できるよう費用設定をしています。

治療期間中は月1回の経過確認にお越しいただきます。ヘルメットは赤ちゃんの頭を締め付けるものではなく、内側にクッション素材が入っており、被せてしまえばほとんどの赤ちゃんがすぐに慣れます。これまでヘルメットを嫌がって外し続けた子はほとんどいません。最初に被せた瞬間に泣くことはあっても、そのあとはケロッとしていることがほとんどです。

治療を受けた赤ちゃんは、重症の方でも早ければ2ヶ月程度で正常範囲まで改善するケースがあります。現時点で改善がまったく見られなかったという事例はほとんどありません。

左右の非対称が生じる斜頭症(頭が横方向に歪むタイプ)の場合、放置すると顔の歪みとして固定されてしまう可能性があります。

一方、後頭部が平らになる短頭症(いわゆる「絶壁」)は顔の歪みには至りにくいですが、本人のコンプレックスになり得ます。

治療の観点では、斜頭症の方が比較的早く改善する印象があります。短頭症はヘルメット治療で改善できるものの、やや時間がかかる傾向があります。

費用についてはいかがでしょうか

治療において最も大きな障壁はやはり費用です。30万円(税込)は決して小さな金額ではありません。重症の方にヘルメット治療をお勧めしたいと思っても、費用の問題で断念される方もいらっしゃいます。当院では、費用面を含め、ご家族へ十分な情報提供を行い、ご理解・ご納得いただいたうえで治療を選択していただきます。

費用の問題で迷われる場合でも、ヘルメット治療以外にできることはあります。向き癖対策をすることで、軽度であれば改善が見込めるケースもあります。最近は親御さん自身がインターネットで情報を集め、受診前にすでに対策を始めているケースも増えています。

読者の方へのメッセージをお願いします

頭のかたちが少しでも気になったら、迷わず早めに受診してください。

ヘルメット治療が必要な程度なのか、それとも枕の工夫や向き癖の改善で対処できる程度なのかを判断するには、専門的なチェックが不可欠です。ヘルメット治療自体は生後3〜4ヶ月以降から対応できますが、頭のかたちの診療は生後2ヶ月からでも行えます。早期発見・早期対応が最も大切です。

「まだ様子を見ても大丈夫かな」と思っているうちに月齢が進んでしまうと、治療による改善幅が弱まることがあります。少しでも心配があれば、まずはお気軽にご相談ください。

ヘルメット治療について

治療の流れ

初診時は、まずノギス(計測器)を使って頭のかたちを簡易的に計測し、重症度を判断します。 スキャンによる精密計測が必要と判断した場合は、専用の「頭のかたち外来」の予約をとっていただき、3D計測を行います。

費用

30万円(税込)

診察日時

月〜土 9:15~12:30 月・火・水・金 15:45〜17:15

予約

電話またはWebにて予約を受け付けております。

相談窓口

052-971-6237

アクセス

電車・バスでお越しの方: 栄駅 下車 徒歩2分

お車でお越しの方: 広小路通/県道60号まで前津通と久屋大通を進みすぐ

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