公開日2026年1月21日
愛知県岡崎市の頭の形相談外来|緑の森こどもクリニック

この記事では、先生が日々の診療で大切にしている考え方を中心にご紹介します。
赤ちゃんの頭の形やヘルメット治療に関する基本的な情報は、別記事でご覧いただけます。
先生のご経歴を教えてください
兵庫県出身で、京都の大学を卒業後、しばらく京都で勤務していました。その後、家の都合で愛知県に移り、現在まで約40年間、愛知県で診療を続けています。
医師を目指したきっかけは、興味の対象が「物」ではなく「人」であったことです。そして、様々な形で長く続けていける仕事だと考えたことが挙げられます。
大学病院で学び、名古屋の大学病院勤務を経て、さまざまな医療機関で経験を積みました。特に産婦人科での勤務期間が長く、延べ30年ほど、産婦人科の小児科医として働いてきました。産婦人科の小児科医の役割は、生まれたばかりの赤ちゃんを診察し、その後のフォローアップや健診を担当することです。具体的には、新生児期や乳児期の健診、予防接種などを一貫して行ってきました。
小児科を選んだのは、赤ちゃんという存在が非常に興味深く感じられたからです。赤ちゃんは目覚ましいスピードで発達していきますし、病気も自然に治癒に向かうケースが多い。何よりも、子どもの成長を見守ることができるという点が、この仕事の一番の魅力だと感じています。
クリニックの特徴を教えてください
以前は眼の前の子どもを見て診療を行っていましたが、経験を積むにつれて、その子どもの背景にある家族を含めた全体像が見えるようになりました。現在は、目の前の子どもだけでなく、その家族全体を支えることに重点を置いた活動をしています。
緑の森こどもクリニックは、同年代の女性医師3名で運営しており、「育児支援」をコンセプトに掲げています。単に病気を治すことよりも、家庭での育児をサポートすることをクリニック全体の理念としています。
医師3名がワークシェアリングを行うことで、それぞれが持つ得意分野を活かした診療を実現しています。また、優秀な助産師が複数在籍しており、特にヘルメット治療においては、写真撮影やフィッティングといった実務面で重要な役割を担うチームとして貢献しています。
助産師は、産婦人科を退院したばかりの新生児からサポートしています。特にタミータイムの指導に力を入れており、初期から継続して通院しているお子さんは、予防が徹底されているため頭の歪みはあまり見られない傾向にあります。
頭の形相談外来を始めたきっかけは何だったのでしょうか
近年、「頭の形が気になる」というご相談を非常に多くいただくようになりました。近くにヘルメット治療を行う施設があるのですが、希望者が多く数ヶ月待ちという状況を耳にし、私たちにも何かお手伝いできることがあるのではないかと考えました。
以前は「放っておけば治る」と言われることもありましたが、実際にヘルメット治療を受けるお子さんが増え、保護者の方のニーズが非常に高いことを実感しました。治療施設が少ないために、長期間待ったり、遠方まで通ったりと苦労されているご家庭の状況を知り、助産師と連携して当クリニックでも治療を始めるべきではないかと相談しました。
助産師も研修会などで同様の情報を得ており、「これほど希望者が多いのであれば、始めるべき」という意見で一致し、ヘルメット治療の導入を決定しました。
実際に頭の形相談外来を始めてみていかがですか
頭の形の歪みを起こさないように予防が大切です。そのため、当クリニックでは可能な限りの予防から取り組みを始めています。来院のきっかけが頭の形であっても、ヘルメット治療だけで完結することは少なく、様々な形で育児支援の一環としてご相談に来られる保護者の方が多くいらっしゃいます。
受診される方の多くは、インターネットで情報を調べたうえで来院されています。そのなかには、「頭の形について相談したい」「ヘルメット治療について説明を聞きたい」といった目的で受診される方や、「自宅近くに相談できる施設が少ない」「他の施設では受診まで時間がかかる」などの理由から、当院での相談を希望される方もいらっしゃいます。こちらから治療を積極的に勧めることはなく、親御さんが自発的に情報収集し、当クリニックにたどり着くケースがほとんどです。
初診時の流れについて教えていただけますか
初診の予約は電話で受け付けており、時間をかけて丁寧に対応するため、お一人につき約1時間を確保しています。
初診では、まず計測と写真撮影を行い、その後に詳しくお話を伺います。計測は、助産師が担当します。赤ちゃんが飽きたり動いたりしないよう、ご機嫌を取りながら上手に撮影を行っています。写真撮影から結果が出るまでに時間を要するため、その間に医師が治療に関する説明を行い、測定結果が出た時点で再度ご相談に乗るという流れです。
来院時にはその場で治療開始を決断される方もいれば、一度持ち帰ってじっくり検討したいという方もいらっしゃるため、治療の決定は当日になる場合も、後日になる場合もあります。
遠方からわざわざ来院される方は、治療への関心が高く、「治療をしたい」という意向が強い方が圧倒的に多いです。ただし、非常に軽度なケースでは、「特に治療の必要はない」と説明することで、親御さんが安心して帰宅されることもあります。
ヘルメット治療を希望される方以外にも、「育児が少し楽になる方法」など、様々なご相談に対応しており、多角的なサポートを提供しています。
「計測だけして問題なければ安心したい」というニーズにも対応しており、計測の結果、全く問題がなければ安心してお帰りいただけます。また、一度だけでなく、しばらく経ってから再度計測を希望される方も受け入れています。
初診を受ける月齢の目安や費用について教えてください
ヘルメット治療は、早い方で生後3ヶ月頃、遅い方でも生後7~8ヶ月頃に来院されています。最も急速に頭が成長する時期に治療を始めるのが一番効果的であるため、首が座ってから(目安として生後4ヶ月頃)のスタートが推奨されています。治療を早めに開始された方は、比較的効果が出やすい傾向にあり、生後3ヶ月頃の早い時期でのご相談も可能です。
費用は総額33万円(税込)で、その後のフォローの費用も含まれます。
通院頻度は月1回で、改善が見られた時点で治療終了(卒業)となります。平均して3~4回の来院で終了される方が多いです。
治療が困難になるケースとしては、治療開始が遅れるとお子さんが成長してヘルメットの装着を嫌がり外してしまう、または装着させてくれなくなることが挙げられます。推奨される装着時間は1日23時間です。
23時間と聞くととても長く感じると思いますが、実際に治療を始められた保護者の方々は、熱心にヘルメットの装着に取り組んでくださっていると感じています。お子さんの成長や症状によって治療の進み具合に個人差が出るのは当然ですが、これまでの多くの相談や治療の様子を見ていると、保護者の方々の強い思いと日々のきめ細かなサポートのおかげで、指示された装着時間を守り、治療を続けてくださるケースが非常に多いという印象です。
私たちクリニックも、保護者の方々の治療への熱意と期待に応えられるよう、お子さん一人ひとりに一番合った治療計画を提案し、全力でサポートしていきます。
また、治療に進まなかった軽度な方に対しては、体位変換やタミータイム(うつぶせ遊び)の指導を行います。助産師が赤ちゃんの相談経験を活かし、タミータイムの指導も丁寧に行っています。
予約はどのように受け付けていますか
頭の形に関するご相談は完全予約制で、お電話でのみ受け付けています。お一人あたりの相談時間を1時間と長めに設定し、余裕をもって対応しています。
この地域で相談を受け付けている医療機関が少ないため、「気になるなら一度行ってみては」と、かかりつけ医からご紹介いただくケースは時折見受けられます。心配なことがあれば、ぜひお電話でご予約ください。
読者の方へのメッセージをお願いします
赤ちゃんの頭の形が歪むのは結果です。予防として、生まれて間もない頃から赤ちゃんにたくさん触れてあげることが大切です。たくさん触れることで、頭の歪みを防ぐことができます。
首が座っていないことへの不安から、抱っこをためらったり、縦抱きが難しかったり、「うつ伏せにして大丈夫か」とタミータイムに疑問を感じる方もいらっしゃいます。しかし、ご自身の赤ちゃんですから、積極的にたくさん触れ、いっぱい抱っこしてあげてください。そうすることで、頭の歪みは起きにくいでしょう。予防が非常に重要です。
もし頭の形などについて気になることがあれば、早めにご相談ください。早すぎるということはありません。
当クリニックは、病気の時に受診する場所というだけでなく、様々な育児の相談ができる場所です。ぜひ、そうした場所として積極的にご利用いただきたいと思います。頭の形だけでなく、抱っこの仕方、日々の赤ちゃんの接し方、食事の指導など、育児全体に関わるご相談を承っております。これらは全て繋がっている大切な要素です。
私たちは、これらの総合的な育児サポートに力を入れています。これまでの長い医療経験を活かし、育児全体を幅広くサポートしてまいりたいと考えています。
写真提供:WEBメディア「たまひよ」
ヘルメット治療について
治療の流れ
初診では、まず計測と写真撮影を行い、その後に詳しくお話を伺います。 写真撮影から結果が出るまでに時間を要するため、その間に医師が治療に関する説明を行い、測定結果が出た時点で再度ご相談に乗るという流れです。
費用
33万円(税込)
診察日時
月〜金 9:00〜12:00、16:00〜18:00 土 9:00〜12:00
予約
電話にて予約を受け付けております。
相談窓口

アクセス
電車・バスでお越しの方: 南部地域交流センター 下車 徒歩5分
お車でお越しの方: 岡崎駅から車で10分
