先生のご経歴を教えてください

金沢医科大学を卒業後、様々な医療機関で小児科医として勤務してきました。現在、小児科医としては23年目に入り、開業5年目を迎えました。当院では、常に新しい治療法を取り入れるよう心がけています。特に地方では、「この病気ならこの病院」という選択肢が少ないため、患者さんからの相談に対し、私が可能な範囲で最善の治療法を探し出す努力をしています。例えば、今回のヘルメット治療も学会で情報を得たのがきっかけです。地方だからといって、治療の選択肢が限られるという状況は避けたいと考えています。金沢医科大学を卒業後、様々な医療機関で小児科医として勤務してきました。現在、小児科医としては23年目に入り、開業5年目を迎えました。当院では、常に新しい治療法を取り入れるよう心がけています。特に地方では、「この病気ならこの病院」という選択肢が少ないため、患者さんからの相談に対し、私が可能な範囲で最善の治療法を探し出す努力をしています。例えば、今回のヘルメット治療も学会で情報を得たのがきっかけです。地方だからといって、治療の選択肢が限られるという状況は避けたいと考えています。

実際に頭の形外来を始めてみていかがですか

頭の形外来は特別な枠を設けておらず、通常の外来で対応しています。ヘルメット治療の導入から約1年が経過したところですが、相談件数は予想以上に多く、以前は健診で相談を受けても「そうだね」「様子を見よう」といった曖昧な返答しかできませんでした。しかし、現在ではカメラを用いて正確に判定できるため、患者さんと医療従事者が同じ基準で状態を把握できる点が非常に良いと考えています。長崎県内にはヘルメット治療を行っている医療機関が少ないため、1〜2時間かけて遠方から来院される患者さんもいらっしゃいます。これは、悩みを抱えるお母さん方にとって重要な診療の場となっていると言えるでしょう。これまで相談できる場所がなかった親御さんにとって、当院は貴重な診療の機会を提供できていると感じています。

どのような経緯で来院される方が多いのでしょうか

当院のウェブサイトに加え、Berryのウェブサイトをご覧になった親御さんも来院されています。当初は健康診断で相談を受けた際に、来院されたお母様方にお話しする形でしたが、最近では「どこで知りましたか？」と尋ねると、「健康診断の時に保健センターの人が『うちだキッズクリニックがやっているよ』と教えてくれました」という声も聞かれるようになりました。少しずつ周囲の認知が広がっていると感じています。遠方の方の中には、近くの医療機関では3〜4ヶ月待ちと言われ、「どこかありませんか？」と相談したところ、「ここでやっているよ」と聞いて来られた方もいらっしゃいました。

診療の時に心がけていることを教えてください

治療において最適な時期があるからこそ、当院では患者さんをお待たせすることなく、最適な治療と丁寧なカウンセリングを提供することを重視しています。来院される患者さんの中には、頭の形に明らかな歪みがあり、最初からヘルメット治療を希望される方もいらっしゃいます。料金は明示しているため、ご納得の上でスムーズに治療へ移行いただけます。ヘルメットによる治療は、個々の成長には差がありますが、早期に治療を開始することで、より良好な結果が期待できます。専門医が患者さん一人ひとりの頭の形状や成長段階に合わせてヘルメットを調整し、頭蓋の成長を優しく誘導することで、自然で均整の取れた頭の形へと導きます。保護者の皆様からは、「治療を始めてから、子どもの頭の形がきれいになった」「安心して子育てができるようになった」といった感謝の言葉が寄せられています。また、他院で同様の治療を行っているところが少ないため、「早く始められてよかった」というお声は非常によく聞かれます。

診療時の流れについて教えていただけますか？

ヘルメット治療の費用は30万円（税込）です。初診時は保険診療で、カメラ撮影などを行います。ヘルメット作成が決まった場合、それ以降の費用（1ヶ月に1回の撮影など）は発生しません。頭の形の相談では、最初に3Dスキャンで撮影します。約30分で結果が出た後、親御さんに結果を説明します。私は「無理に治療をする必要はない」と患者さんに伝えることもあります。月齢が早ければ対策をすることで症状が改善することもあるためです。治療方針の選択は、中等度以上の症状の方、月齢、そして親御さんの心配度合いによって異なります。

診療を受ける月齢の目安についてはいかがでしょうか

ヘルメット治療以外にも、寝かせ方やお腹の上での抱っこなど、頭の形を改善する方法はあります。乳児の頭の形に関する指導は生後4ヶ月頃が適切だと考えられるため、なるべく早く受診をおすすめします。首が座っていなくても、抱き方などを指導させていただきます。一方で、生後6ヶ月頃の相談になると、ヘルメット治療に適した時期を逃してしまう可能性があります。この時期になると指導だけで改善を待つのはタイミング的に難しいと感じています。

治療を受けるか悩むとき何を大切にすればいいですか

ヘルメット治療をするかしないか迷われることも多いと思います。私自身も眼鏡をかけているのでよく分かるのですが、眼鏡がずれてしまうことがよくあります。もしそれが改善されれば、お子さんの将来にとって良い結果になるのではないかと思います。ただ、お子さんは幼少期にはそのことに悩むことはないでしょう。問題は親御さんの満足度だと感じています。親御さんが「もっとできることがあったのでは」と後悔を抱えながら子育てをするのか、それとも「やれることはやった」と思えるのかで、その後の心持ちに大きな違いが生まれるのではないでしょうか。正直なところ、改善しなくても何とかなるものだとは思います。しかし、親御さんにとっての安心感は、やはり大きく違うのではないかと個人的には考えます。

ヘルメット治療の広がりや効果についてどのように感じますか

Berryのアプリは、グラフで改善状況を示してくれるため、親御さんはお子さんの状態が良くなっていることを実感し、喜んでいます。効果を実感できることは、アプリが支持される大きな理由です。

読者の方へのメッセージをお願いします

ヘルメット治療を選択するかどうかは、患者さんのご家庭で判断いただくことです。治療しないことが悪いわけではありません。自由診療ということで、身構えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。しかし、今は3D解析という便利な技術があります。一度計測を受けていただき、その結果にご納得いただけるかどうかで判断されてはいかがでしょうか。最終的には、親御さんが納得できる形で治療に進むのが良いでしょう。ご自身で対策を取られるのも一つの方法です。ただ、少しでも気になる点があれば、計測だけはぜひ受けていただくことをおすすめします。当院は、患者さんに安心を提供することを最も大切に考えています。