公開日2025年1月21日

河野先生が語る頭のかたち外来とヘルメット治療の流れ

ミューザ川崎こどもクリニック
河野 一樹先生
「ミューザ川崎こどもクリニック」は感染と非感染でエリアを完全に分離し、誰もが安心して通院できる体制を整えており、一般的な小児科の診察に加えて小児皮膚科、アレルギー、その他成長・発達、頭のかたち外来などの専門的な診療にも対応しています。今回は院長の河野一樹先生に、クリニックのこだわりや頭のかたち外来について詳しくお伺いしました。

先生のこれまでのご経歴について、簡単にお伺いすることができますでしょうか?

新潟大学の医学部を卒業し、慶応義塾大学の小児科に入局しました。その後は関東の病院にて研鑽を積みました。

小児科医を目指された理由はなんですか?

必ずしも小児科医でなければならないというわけではありませんでしたが、私としては、未来を担う子どもたちに向き合うことにより大きなやりがいを感じられると考えました。将来の可能性を秘めた子どもたちに対して全力を尽くせると感じたので、小児科を選びました。

どんなクリニックにしたいという思いがありますか?

小児科として地域医療を維持していくということが大事だと思っています。どんな人でも気軽に関わることのできるクリニックでありたいという思いから、小児科一般の診療に加え、小児皮膚科、小児アレルギー、小児循環器、その他成長・発達、心の問題などについて、それぞれを専門とする医師が診察できるようにしています。

クリニックのこだわりはなんですか?

工夫していることは、感染と非感染でエリアを完全に分離していることですね。頭の形外来を行っているこちらのエリアは非感染で、風邪などの感染症を診察するエリアはここを出て少し離れたところにあります。待合スペースを含め完全に分離していますので、ワクチンや健診、頭のかたち外来など安心してかかっていただければと思っています。

先生が診察の時に心がけていらっしゃることがあれば教えてください。

なかなか自分の言いたいことがうまく言えないお子さんもいると思いますので、しっかりと診察で評価することを心がけています。また、保護者の方の意思や意見を尊重しています。

頭のかたち外来を始められたきっかけはなんですか。

学会に参加した際に頭の形に関する講演を聞いたことがあります。私が医者になった当時も頭の形が歪んでいる人は時々見ましたが、その頃は治療方法が無かったので様子を見ましょうと話していました。講演を聞いた時、もし治せる技術があるのであれば治してあげたい、大事な分野だなと思い興味を持ちました。自分の中で少し勉強をしていた頃、同じ育心会の武蔵小杉森のこどもクリニックの大熊先生も頭のかたち外来を始めようとしているという話を聞いて一緒に始めました。

頭の形に関するご相談は多いですか?

そうですね。頭のかたち外来があることをホームページに記載していますので、調べて相談に来られる方が多いです。現状、頭の形に悩んでいる方の数に対して、相談できる施設が少ないのかもしれないですね。

頭のかたち外来を始められてから何かご感想があればお伺いしたいです。

頭の形で悩まれている方の中には、頭の形だけでなく他にも悩みを抱えている方もいらっしゃるので、小児科医が関わるということは大事なのかなと思います。頭の形を相談した時に別の不調や悩みも診てもらえると親御さんに安心していただけるのかなと思います。

効果のほどはいかがですか?

患者さんが卒業される時にアンケートを取っているのですが、その時の満足度もとても高く、多くの方に好評をいただいています。これまでのところ、『不満』というご意見はいただいていません。

実際に卒業されるときの親御さんの様子を見ていても、やってよかったとおっしゃる方が多いですね。ヘルメット治療を始めると決めた時点では、まだそこまでよく知られていない治療であることから不安に思われる方は多いのですが、治療を終えて、やってよかったと思っていただける方がほとんどです。

ヘルメット治療をする上で、大変なことはなんですか?

座っている状態でヘルメットを被った時は問題ないのですが、家に帰って寝ているときや、横抱きをしているときに腕に当たったりするとどうしてもずれてしまう人がいて、気になってしまう方が多いのかなと思っています。最初はずれやすいことをお伝えしてはいるのですが、私たちが思うずれと親御さんが思うずれの差がやはりありますね。

頭のかたち外来の初診の流れを教えてください。

初診はお電話でご予約いただければと思います。問診票はオンラインでご記入いただけます。来ていただいた際には、まず身長、体重、頭囲などの計測をします。基礎疾患がある場合などは頭の形の経過が変わってくることもありますので、最初の診察では頭の形以外も一通り全部確認します。基礎疾患等の確認した上で、頭の形の評価についてお話をさせていただくという流れですね。

頭の形の評価はカメラによる撮影で行います。撮影は、状況に応じてあやしながら進めていきます。

初診で来られた方全てにヘルメット治療が必要というわけではありません。半分くらいの方は、親御さんが頭の形を気にされていても計測してみるとそこまで歪んでいないという結果になります。もし歪みの程度が強い場合はヘルメット治療を実施するかどうしようかという話になるのですが、軽症や正常の場合は、思っていたよりも歪んでいないんだねと安心してお帰り頂くこともあります。

受診する時期はいつ頃が良いですか?

月齢で言うと、3か月以上で首が座っている方が良いですね。月齢の上限は6か月としていますが、心配な場合は7ヶ月以降でも相談を受け付けています。

治療期間はどのくらいですか。

平均で3か月から4か月くらいですね。始める時期によって期間は変わってきますが、ほとんどの方が月齢3か月~6か月に開始しているので、そのくらいの時期に始めると3か月から4か月くらいで治療を終了できる方が多いです。

最後に読者の方へのメッセージをお願いします。

頭の形についてちょっとでも気になれば、気軽に受診してもらえればと思います。仮に計測をしてみて、歪みの程度が軽症だったとか正常だったということでも全く問題ありませんので、気にせずに来ていただけたらと思います。当院では頭の歪みの程度が基準を超えない限りヘルメット治療は推奨しておらず、予防も大事だと思っています。ワクチン接種などで来られる月齢2か月くらいの子に対しては、タミータイムのお話をして頭の歪みの予防に力を入れています。

ヘルメット治療について

治療の流れ

まず身長、体重、頭囲などの計測をします。頭の形の評価はカメラによる撮影で行います。 撮影は、状況に応じてあやしながら進めていきます。

費用

38.5万円(税込)

診察日時

毎週月曜日、水曜日、木曜日:13:00、13:30、14:00

予約

完全予約制(電話予約)

相談窓口

044-542-8868

アクセス

電車・バスでお越しの方: JR川崎駅の西口デッキ直結

お車でお越しの方: ミューザ川崎の地下駐車場をご利用いただけます。

公開日2025年1月21日

河野先生が語る頭のかたち外来とヘルメット治療の流れ

ミューザ川崎こどもクリニック
河野 一樹先生
「ミューザ川崎こどもクリニック」は感染と非感染でエリアを完全に分離し、誰もが安心して通院できる体制を整えており、一般的な小児科の診察に加えて小児皮膚科、アレルギー、その他成長・発達、頭のかたち外来などの専門的な診療にも対応しています。今回は院長の河野一樹先生に、クリニックのこだわりや頭のかたち外来について詳しくお伺いしました。

先生のこれまでのご経歴について、簡単にお伺いすることができますでしょうか?

新潟大学の医学部を卒業し、慶応義塾大学の小児科に入局しました。その後は関東の病院にて研鑽を積みました。

小児科医を目指された理由はなんですか?

必ずしも小児科医でなければならないというわけではありませんでしたが、私としては、未来を担う子どもたちに向き合うことにより大きなやりがいを感じられると考えました。将来の可能性を秘めた子どもたちに対して全力を尽くせると感じたので、小児科を選びました。

どんなクリニックにしたいという思いがありますか?

小児科として地域医療を維持していくということが大事だと思っています。どんな人でも気軽に関わることのできるクリニックでありたいという思いから、小児科一般の診療に加え、小児皮膚科、小児アレルギー、小児循環器、その他成長・発達、心の問題などについて、それぞれを専門とする医師が診察できるようにしています。

クリニックのこだわりはなんですか?

工夫していることは、感染と非感染でエリアを完全に分離していることですね。頭の形外来を行っているこちらのエリアは非感染で、風邪などの感染症を診察するエリアはここを出て少し離れたところにあります。待合スペースを含め完全に分離していますので、ワクチンや健診、頭のかたち外来など安心してかかっていただければと思っています。

先生が診察の時に心がけていらっしゃることがあれば教えてください。

なかなか自分の言いたいことがうまく言えないお子さんもいると思いますので、しっかりと診察で評価することを心がけています。また、保護者の方の意思や意見を尊重しています。

頭のかたち外来を始められたきっかけはなんですか。

学会に参加した際に頭の形に関する講演を聞いたことがあります。私が医者になった当時も頭の形が歪んでいる人は時々見ましたが、その頃は治療方法が無かったので様子を見ましょうと話していました。講演を聞いた時、もし治せる技術があるのであれば治してあげたい、大事な分野だなと思い興味を持ちました。自分の中で少し勉強をしていた頃、同じ育心会の武蔵小杉森のこどもクリニックの大熊先生も頭のかたち外来を始めようとしているという話を聞いて一緒に始めました。

頭の形に関するご相談は多いですか?

そうですね。頭のかたち外来があることをホームページに記載していますので、調べて相談に来られる方が多いです。現状、頭の形に悩んでいる方の数に対して、相談できる施設が少ないのかもしれないですね。

頭のかたち外来を始められてから何かご感想があればお伺いしたいです。

頭の形で悩まれている方の中には、頭の形だけでなく他にも悩みを抱えている方もいらっしゃるので、小児科医が関わるということは大事なのかなと思います。頭の形を相談した時に別の不調や悩みも診てもらえると親御さんに安心していただけるのかなと思います。

効果のほどはいかがですか?

患者さんが卒業される時にアンケートを取っているのですが、その時の満足度もとても高く、多くの方に好評をいただいています。これまでのところ、『不満』というご意見はいただいていません。

実際に卒業されるときの親御さんの様子を見ていても、やってよかったとおっしゃる方が多いですね。ヘルメット治療を始めると決めた時点では、まだそこまでよく知られていない治療であることから不安に思われる方は多いのですが、治療を終えて、やってよかったと思っていただける方がほとんどです。

ヘルメット治療をする上で、大変なことはなんですか?

座っている状態でヘルメットを被った時は問題ないのですが、家に帰って寝ているときや、横抱きをしているときに腕に当たったりするとどうしてもずれてしまう人がいて、気になってしまう方が多いのかなと思っています。最初はずれやすいことをお伝えしてはいるのですが、私たちが思うずれと親御さんが思うずれの差がやはりありますね。

頭のかたち外来の初診の流れを教えてください。

初診はお電話でご予約いただければと思います。問診票はオンラインでご記入いただけます。来ていただいた際には、まず身長、体重、頭囲などの計測をします。基礎疾患がある場合などは頭の形の経過が変わってくることもありますので、最初の診察では頭の形以外も一通り全部確認します。基礎疾患等の確認した上で、頭の形の評価についてお話をさせていただくという流れですね。

頭の形の評価はカメラによる撮影で行います。撮影は、状況に応じてあやしながら進めていきます。

初診で来られた方全てにヘルメット治療が必要というわけではありません。半分くらいの方は、親御さんが頭の形を気にされていても計測してみるとそこまで歪んでいないという結果になります。もし歪みの程度が強い場合はヘルメット治療を実施するかどうしようかという話になるのですが、軽症や正常の場合は、思っていたよりも歪んでいないんだねと安心してお帰り頂くこともあります。

受診する時期はいつ頃が良いですか?

月齢で言うと、3か月以上で首が座っている方が良いですね。月齢の上限は6か月としていますが、心配な場合は7ヶ月以降でも相談を受け付けています。

治療期間はどのくらいですか。

平均で3か月から4か月くらいですね。始める時期によって期間は変わってきますが、ほとんどの方が月齢3か月~6か月に開始しているので、そのくらいの時期に始めると3か月から4か月くらいで治療を終了できる方が多いです。

最後に読者の方へのメッセージをお願いします。

頭の形についてちょっとでも気になれば、気軽に受診してもらえればと思います。仮に計測をしてみて、歪みの程度が軽症だったとか正常だったということでも全く問題ありませんので、気にせずに来ていただけたらと思います。当院では頭の歪みの程度が基準を超えない限りヘルメット治療は推奨しておらず、予防も大事だと思っています。ワクチン接種などで来られる月齢2か月くらいの子に対しては、タミータイムのお話をして頭の歪みの予防に力を入れています。

ヘルメット治療について

治療の流れ

まず身長、体重、頭囲などの計測をします。頭の形の評価はカメラによる撮影で行います。 撮影は、状況に応じてあやしながら進めていきます。

費用

38.5万円(税込)

診察日時

毎週月曜日、水曜日、木曜日:13:00、13:30、14:00

予約

完全予約制(電話予約)

相談窓口

044-542-8868

アクセス

電車・バスでお越しの方: JR川崎駅の西口デッキ直結

お車でお越しの方: ミューザ川崎の地下駐車場をご利用いただけます。